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日本旅行医学会評議員による医療サービス

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著書紹介①

著書紹介①

Book1
「機内にお医者さんはいませんか?」-空飛ぶドクターの海外旅行と健康管理-
坂本泰樹(著)
単行本: 251ページ
出版社: 悠飛社 (2008/04)
発売日: 2008/04

早速、ラジオで取り上げられました!

毎日放送(関西)ラジオ番組『ありがとう浜村淳です』2008年5月19日(月)~23日(金)の全5回ファミリー劇場(ドラマ仕立て)(面白いエピソード満載)

書評:2008年8月21日 読売新聞
12月号 メディカル朝日

目次

  • まえがき
  • 第1章 機内にお医者さんはいませんか?
  • 第2章 フィレンツェへの学会旅
    【コラム】ロングフライト血栓症(エコノミークラス症候群)
    【コラム】頻尿、尿失禁
  • 第3章 子供達とヨーロッパ旅行
    【コラム】英文診断書は何故必要か?
  • 第4章 新婚旅行
    【コラム】海外旅行傷害保険
  • 第5章 ベニスでの学会
    【コラム】旅行中の三大死因
  • 第6章 南米家族旅行
    【コラム】高山病
  • 第7章 アメリカ旅行をツアー風に
  • 第8章 35年前の高校留学
    【コラム】AFS交換留学制度【コラム】時差ぼけ
  • 第9章 油断大敵!カンクンにて
    【コラム】旅行者下痢症
  • 第10章 ベネズエラでの学会
    【コラム】糖尿病の人の旅行
  • 第11章 イタリア温泉視察
    【コラム】温泉療法
  • 第12章 ラスベガス
  • 第13章 ブリュッセルでの救急蘇生講習会
    【コラム】性(行為)感染症
  • 第14章 世界のトイレ
  • 第15章 ユングフラウ
  • 第16章 アルプス二峰へ
    【コラム】感染症
  • 第17章 アメリカのお巡りさん
  • 第18章 南イタリア
    【コラム】イタリア料理の栄養学
  • あとがき

まえがき

「機内に具合の悪いお客様がいらっしゃいます。お医者様がいらっしゃいましたら、客室乗務員にご連絡下さい」
大量輸送の時代、多くの人が気軽に海外旅行へ出かける時代です。日本人だけでも毎年1700万人近くが海外へ移動しています。しかも、高齢者の旅行者も増えています。長時間のフライト中に病人が発生する事例も増えることはあっても減るこ
とはないでしょう。

でも、私が客室乗務員と話していると、医者が見つからずに苦労することも多いようです。これは私の推測ですが、実際には一人も医者が機内にいないというよりも、誰も名乗り出ないという可能性の方が高いと思います。では、何故多くの医者が名乗り出ないのでしょうか?答えは本文の中に詳しく説明しています。

瀬戸内海に面した大分県の田舎で生まれ育った私ですが、いつも海の向こうの海外へ思いを巡らせていました。それで、英語だけは気が狂ったように勉強しました。田舎のハンディを乗り越えられたのは、NHKのおかげです。最初から正しいアメリカ英語を学ぶことができました。安いテキスト代だけで、ほとんどお金もかかりませんでした。ラジオ、テレビの基礎英語、続基礎英語、英会話初級、中級を中学生の間にほとんどマスターしました。大分市内の電波が届かないような田舎でしたが、NHKだけは海を越えて、山口や愛媛から受信できました。

それで念願がかなって、まだ海外旅行が珍しい時代に、AFS交換留学生としてアメリカの高校へ行き、ボランティアの家庭で一年間ホームステイしました。その時に、世界中の留学生と友達になり、ますます外国への興味が増しました。中南米を中心に多くの留学生の喋るスペイン語にも自然に興味を持ちました。

医学部の学生時代に、アルバイトで貯めたお金でアメリカ横断の最初の貧乏旅行を一ヶ月半楽しみました。当時は、格安航空券の存在は一般の人にはほとんど知られていませんでした。まだ羽田空港の時代で、西海岸のロサンゼルスまでの航空券で、私のホストファミリーは東部のはるか五大湖のエリー湖の近くにいます。お金はなくても時間はあったので、グレイハウンド2ヶ月パスを利用したバス旅行です。ホテル代もあまりないので、ほとんど知り合いの家を訪れたり、夜行バスを利用してホテル代を浮かせたりの旅でした。

医者になってからも、いつも1~2週間のまとまった休みを取ることばかり考えていました。医者になってから2年間アメリカ留学した時も、ここぞとばかし週末毎に各地を旅行しました。車で周辺各地を回ったり、当時アメリカで急速に普及した国内格安航空券を利用しました。年を取ると、海外での医学会参加を兼ねた旅行も増えました。気がつくと、35カ国程度回っています。語学に興味があり、スペイン語、ドイツ語も少し勉強し、今はイタリア語も勉強しています。そんな私の紀行文や留学の思い出を本書に一部紹介しています。

高齢者の増えた現代人の興味は「旅行」や「健康」です。ところが意外なことに、この二つの大きなテーマをつなぐべき「旅行時の健康管理」については、あまり関心が払われてきませんでした。本書で紹介する「旅行医学」とは文字通り旅行中(移動中)に発生する身体の異常をいかに予防し、あるいは治療するかという医学ですが、もっと幅広く健康増進のために旅行することも含まれます。例えば、中高年に人気の登山やトレッキングです。

一方、高地では高山病の知識も重要になります。高齢者や有病者や障害者の旅行の推進も「旅行医学」の役割です。バリアフリーと言う言葉がありますが、車椅子等の目に見える障害者だけでなく、癌患者や透析患者等も含みます。また、脳卒中後遺症でリハビリに励んでいる患者さんにとっては、外出を伴う「旅行」を目標にする事自体がやりがいや励みにつながるはずです。

「旅行医学」とは医療関係者にもまだあまり知られていない新しい領域です。以前は、感染症を中心とした「熱帯医学」が「旅行医学」と思われていました。しかし、現在一般の日本人旅行者でマラリアやコレラで死亡する人はほとんどいません。病死の場合は国内と同様に、旅行中でも脳卒中や心筋梗塞や事故で死亡する人がほとんどです。ですから、21世紀の「旅行医学」は感染症以上に心血管系の病気の予防、治療が中心になります。

いざ外国で病気になった時のことを想像してもらえばわかりますが、まず問題になるのは言葉の問題です。英語の苦手な多くの日本人は戸惑います。そこで、非常に役に立つのが「英文診断書」を持参しておくことです。特に、持病を持つ多くの高齢者には必須です。これさえあれば、症状をジェスチャー等で何とか表現できれば、適切に診察・治療してもらえます。医者が知りたい既往症やアレルギー歴の有無などが全て伝わるからです。

次に問題になるのがお金、つまり治療費です。残念ながら、多くの日本人は日本の皆保険医療制度のありがたみがほとんどわかっていません。それなりの負担額で、いつでも、どこでも病院で診てもらえる、こんな桃源郷は世界中日本しかないのです。例えば、アメリカでは運悪く特定の病気になって、破産する人々さえ出ているのです。

もちろん、旅行者とて同じです。ですから、海外旅行傷害保険には必ず入っておいて下さい。でも、空港で出発直前に入るようではダメです。前もって補償範囲をよく確認しておくことです。特に、既往症があると給付されないことが多いですから、よく調べておかないといざという時に「不払い」の憂き目にあいます。

この本は、私のユニークな旅行記、留学体験記を中心に気楽に読めるようになっています。でも、合間合間に「旅行医学」というか、海外旅行時の健康管理や病気になった時の重要な知識をちりばめています。少しでも多くの人が「旅行医学」の知識を持ち、安全に、楽しく旅をし、外国人と交流し、無事に帰って来ることを期待しています。そして、一人でも多くの同業の医療関係者の方に「旅行医学」というものを是非知っていただきたいのです。

多くの御感想をいただいています

大津秀一(ベストセラー:死ぬときに後悔すること25の著者 東邦大学大森病院緩和医療医)

先生の洒脱な文章と、盛り込まれた情報の新鮮さにページをめくる手はスピードを増すばかりで、あっという間に最後まで読了していました。本当に楽しいご本をありがとうございました!先生の極めて高い機動力にはまさに脱帽です。さすが「空飛ぶ」を名乗られているだけのことはあります。先生のようなお医者さんが一緒に旅をしてくれるのならば、患者さんもどれほど心強いことでしょう。

60歳女性

こんにちは。久々に素敵な私にとって”コレ!”と思える本に巡り会えました。この3月まで高校で英語の教師をしており、若い頃からよく海外へ出かけてましたので、とても興味深く(特にカプリ島は最近行ったので)読ませていただきました。コラムは大変参考になります。奥様が病気をされて、どんなにか大変だったかお察しするのですが、サラリと書かれていて著者の人柄の深さが伝わります。このような本を書いていただきありがとうございました。

50代女性教師

この本の魅力は著者の多くの海外経験からの分析でしょう。自ら高山病を体験し、薬の発見、そしてアルプスでの失策?!(この部分は笑わせていただきました。)平易な言葉で解説された「コラム」は明解で、すぐにでも役立つように思いました。この「コラム」の実用性は高いですね。友人にも勧めます。泌尿器科への偏見もぶっ飛んでしまうくらい丁重に説明があり、奢らない著者が頼もしく思えました。もう一つの魅力は旺盛な「旅行好き」のページでしょう。”貧乏旅行”と称して出てくる地名の多さ、観光地の秘話、”地球の歩き方”にでも入れては?と思うほどですね。食へのこだわりも面白いです。

30代主婦の方

著者さんの留学時代の話や、海外の学会の話など、とっても興味深く読むことができました。高校生で英検1級はスゴイですね中でも、新婚旅行の話がとても面白かったです。1か月近く、行き先も宿も決めずに旅行なんて、とてもびっくりしました。(笑)海外旅行時に気をつけることなど、とても勉強になりました。私も飛行機は大好きです。また旅に出たくなりました。

そして。あとがきの最後の2行を読んで、涙が溢れてきてしまいました。奥様のご冥福を心からお祈り申し上げます。

60歳男性の方

いやあ、おもしろい本でした。女房にも読ませなくてはいけません。というのは、私も1980年にパキスタン航空で新婚旅行に行きました。アテネ(ミコノス含む)、ローマ、ジュネーブ、バルセロナ、グラナダ、マドリッド、パリ、フランクフルトと3週間の旅行でした。著者と同じくユーレールパスだけ持って、あとはその時その時に宿を見つけながらの旅行だったので、奥さんは大変だったようで、ずっと恨まれていました。これで私も許してもらえるかも知れません。Ha!

50代医師の方

印象はと言うと、[コラム]の部分がこれまでの旅行関係の本にはなかった内容で個人的には面白かったです。きっと皆様の役に立つ内容だと思います。

50代主婦の方

素人が読んで面白かった。・・・だけでなく・・・医学的な解説が無知な私にも分かりやすく、今まで気になっていたけれど自ら調べるという事もなく・・・という事も「コラム」でなるほど!!!と納得したり。。。コラムは本当に良かったです。ドクターの音も覗き見たような感じで楽しく読み終えました。なんと言っても世界中をどんなハプニングにもめげず臨機応変に自由に飛び回る著者さんに感動しました。

71歳男性の方

私も趣味は旅行と語学です。現在71才ですが、英・韓・仏三ヶ国語が話せます。この本を読んで海外へ行くと、水当り、食当り、救急の場合など危険が沢山あることがわかります。整腸剤として、新ビオフェルミンSが良いと知って、先日韓国へ行く際に早速持参して飲んで効果がありました。これからも、海外へ行く時は必ず事前にこの本を読み返してから行く事にします。

30代の男性の方

週末に本を読ませていただきました。単に医学の話が書いてあるのではなく,旅行記の部分が多く書いてあり一気に読むことができました。とても面白かったです。新婚旅行の話,イタリア料理の話,ヨーロッパの温泉の話,私が住んでいたバッファロー・ナイアガラの話,AFSの話などとても興味深かったです。特に何度も出てきたイタリアのピザの話を読んで急にピザが食べたくなり,週末にピザを食べに行ってしまいました。前にツアーで一緒になった方,3名に本を紹介したんですが,全員面白かったと言われてました。中には,早速,英文診断書を書いてもらった方もいました。興味深い本の紹介,本当にありがとうございました。