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ブッ飛びドクターの海外貧乏旅行記(9) 南イタリア
【まずはローマへ】
今回は10月18日からのんびりと12日間、南イタリアを堪能してきました。マイレー ジがまた貯まって、年内が期限の日本航空の無料航空券があったからです。今回 の目的は、ミラノにAFSで留学中の娘の荷物を国内に持ち込んで郵送することと、イ スキア島の温泉をもう少し詳しく調査することです。それと、少しずつ勉強しているイ タリア語を試すことです。最近はイタリアが気に入ってしょっちゅう行っていますが、 どうも南部の方がトマトやオリーブが豊富でよりおいしい気がしているのと、円錐形 の屋根で有名なアルベロベッロには行ってみようと思っていました。 食べ物には100%の信頼のあるイタリアですが、郵便等は誰に聞いても全く信頼が ないようです。しかも、日本のように宅急便の会社もないようです。実は、荷物は約1 ヶ月前に福岡から船便で送ったのですが、3日後に神戸から返送されて中身を一つ 一つ全て記載するように指示されたのでした。それが面倒なのと、数ヶ月もかかるこ とがあるというので、どうせイタリアに行く予定だったので、国内便として郵送した方 が早いだろうと考えたからです。万が一に備えてガムテープや紐まで準備して、翌 朝一番ローマ中央郵便局へ行きました。何せ、以前にナポリの郵便局で切手一つ 売ってもらえなかった苦い経験があります。でも、幸い意外と手続きは簡単でした。 聞いていたように、専用の箱に移し替える必要もなく受け取ってもらえました。拍子 抜けしました。大雑把で、重さも量らずに国内なので値段も9ユーロ程度でした。最 近は円安のユーロ高で、3年前は1ユーロ125円程度だったのに、今は165円程 度します。 ![]() ![]() ![]() 時間もあるので、郵便局の近くのスペイン広場、トレビの泉、コロッセオの定番の観 光地を見物し汽車でナポリへ移動しました。今回は原点に返り、ホテルは前もって 予約していません。この数年で3〜4回ナポリの中央駅近辺をうろちょろしているの で、簡単にホテルは見つかりました。ナポリは治安が悪いと一般的には言われてい るそうですが、私の基準ではどうもありません。4〜5回来ていますが、一度も恐い 思いはしていません。車の運転は乱暴そのものだし、世界遺産の旧市街はゴミゴミ していていますが。 ![]() ![]() 何回も通り過ぎていたはずなのに、駅の近くで映画館を新たに見つけました。それも 成人映画館です。暇つぶしに入りました。中は空いていて、もちろん客は男だけでし た。しばらく、のんびり見ていましたが空いているのに左前の席に若い男が座りまし た。こんなにガラガラなのだから、もっと離れて座ればいいのにうっとうしいなと思っ ていました。うとうとしてきたので、盗難防止のためハンドバッグを肩からかけ抱きか かえていました。しばらくすると、突然股間に手が伸びて触られました。ビックリして 声を出し、慌てて退散しました。意外な場所が危険でした。夜はもちろん、例のピザ のおいしいダンテ広場のポルタルバへ行き、水牛のモッツァレラチーズ入りのピザ・ マルゲリータを食べました。イタリア在住の知人から聞いて前回も頼みましたが、今 回メニューをよく見るとメニューには書いてないようです。値段も通常のより少し高い ようです。 【イスキア島】 ![]() ![]() ![]() 去年、イスキア島の西部フォリオのポセイドン庭園温泉公園が気に入りましたが、調 べるとどうも他にもこの島には多くの同様の大規模な温泉公園があるらしいのです。 今回は詳しく調べに来ました。初日は島の北西部ラッコアメノのネゴンボ温泉公園 へ行きましたが、昨年と同時期ですが寒くて温泉プールには浸からずに、写真だけ 撮って回りました。ここもポセイドンと同じでビーチと一体になっていて、素晴らしい景 色です。入り江になっています。次に、やや東にあるカサミチョラのカスティリオーネ 温泉公園へ行きました。ここは、ビーチよりはやや山の上でビーチでは泳げません が、眺めとしてはむしろ上かもしれません。入り口からいきなり、小さなケーブルカー に乗って降りるおもしろいつくりです。ここでは、ゆっくり多種類の温泉プールへ浸か りました。ただ、ポセイドンと同様にここでは帽子が義務でややうっとうしいです。最 後は夕暮れで少し寒くなってきたので、室内のジャクージー等のあるプールへ移動 しました。 二日目は困ったことに朝から雨です。3年前には、英語の umbrella のローマ字読み の「ウンブレラ!」の一言でちゃっかりバールで傘を借りた私ですが、今は少しイタリ ア語を勉強しているので ombrello の単語はもちろん「どこで傘を買えますか?」くら いは言えます。ところが、安ホテルのおばあちゃんの答えがよく聞き取れません。結 局、おばあちゃんが傘を貸してくれました。 ![]() ![]() ![]() この日は雨でうっとうしいので、安くバスで回るのをあきらめ、タクシーで一気に島南 部の3つの温泉公園を回ることにしました。しかも雨で寒いので、風呂には入らず見 て回ってできれば写真だけ撮ろうと決めました。最初に、東側のバラノのオリンプス 温泉公園へ行きましたが、客は誰もいず、景色はいい所でしたが、プールが3つし かなくやや小規模でした。次に行くサンタンジェロ湾の温泉は近くに見えるのです が、道路の関係でずっと回り道して行かないといけません。次に行ったアポロン・ア フロディーテ温泉公園は雨の中を駐車場から延々歩かされ嫌になるくらいでした が、着いたら素晴らしい眺めのところでした。もう営業はしていませんでしたが、お湯 ははってあり、10以上のプールがあり、天然のサウナもあります。しかもすぐ横にホ テルがあります。そして最後に割りと近くのトロピカル温泉公園へも行きました。ここ はまだ営業しており、写真を撮っていたらお客さんのおばちゃんらが喜んでくれまし た。ここも、同様で自然をうまく利用していて、眺めを楽しみながら入浴できます。 ここ数年、ハンガリー、イタリア、スイスとドイツの温泉をいくつか見て回りましたが、 結論としてはやはりこのイタリアのイスキア島の温泉公園が規模といい眺めといい 最高です。しかも、近くにいくつも同様の立派な温泉があり、別府の八湯巡りのよう に複数楽しめます。 【世界遺産のアマルフィ海岸】 昨年と同様に、イスキア島から直接カプリ島へ渡ります。但し、今回は通過するだけ で目の前のソレントへ船を乗り継ぎます。船の中では私としては珍しくイギリス人の おばちゃんらと話をしました。まずはバス(陸路)でアマルフィ海岸(ソレントからサレ ルノまで)を移動します。予想通り、狭いくねくね道をバスは飛ばして行きます。いつ の間にか、ポジターノを通過したようで、一気にアマルフィの街へ向かっているようで す。手前のエメラルドの洞窟でバスを降りようとしたのですが、いつの間にか通り過 ぎてしまいました。仕方なく、アマルフィからタクシーに乗り洞窟まで戻りました。たっ た10分なのに、32ユーロもボラレました。どうも、メーターを操作しているようで、お かしいとは思うけど確かにメーターは32ユーロになっています。 ![]() ![]() ![]() エメラルドの洞窟はカプリ島の青の洞窟ほどは有名ではないので、待つ必要はあり ません。すぐに、小船に乗り洞窟内に入ると確かに青色とは違うエメラルド色に光る 水面がきれいに見えます。そして、反対側には海の中にキリスト像があります。一緒 に小船に乗ったドイツ人老夫婦は私がドイツ語が少しできるので非常に喜んでくれ ました。 どこで泊まろうか少し迷いましたが、アマルフィからバスに乗り継いで終点のサレル ノまで行き、そこで泊まることにしました。但し、崖淵に家々が並ぶアマルフィと違い サレルノは広々とした平地でした。 ![]() ![]() ![]() 翌日は、船でアマルフィ経由でポジターノの方へ戻りました。期待通り、船からだと 陸路とは違う景色が楽しめます。ポジターノの街はアマルフィと同じく崖淵に家々が 並んだ高級別荘地です。階段を上がっていくと沢山の美術商やお土産屋が並んで います。 イタリアは経済的南北格差が有名です。南は貧しく、アメリカのマフィアのルーツの シチリア島はその象徴として有名です。そのせいか、南部のトイレは便座がない場 合が多々あります。和式トイレのように、中腰で用を足す必要があります。明らかに 壊された便器もありますが、今回気が付いたのは最初から便座がないように見受け られるのもありました。 【ナポリ近郊の温泉】 ポジターノからはバスでソレントへ戻りレストランで食事をしましたが、どうも今回は 行きも帰りもソレントでは観光客相手のレストランらしく、イタリアにしては今一でし た。ずっと前に、家族でソレントの海辺のレストランで食べた時は、マカロニってこん なにおいしいものかと感動した記憶がありますが。 ポンペイの近くのカステラマーレ・ディ・スタービア温泉へも行ってみました。でも、こ こはイスキア島と違い全て室内で治療用で、観光用には全然ダメでした。それでも、 せっかくだから20分17ユーロの個室のジェット風呂に入りました。いかにも治療と 言う感じでした。もう一つの近くの温泉ヴィーコ・エクエンセにも行こうとしましたが、 どうも閉まっているようでした。 そして、ナポリへ戻りました。ここでは、新たにピザ専門店らしい所を開拓しました。 メニューはピザ・マルゲリータとマリナーラのみ。サイズは小、中、大のみの専門店 で、たぶん十分大きいだろうと小のマルゲリータを頼みました。正解でした。日本の 宅配のMからLくらいの大きさで、もちろんおいしいです。値段はたったの3.5ユーロ です。有名な伝統のある店らしく、ちょうどテレビの取材が来ていました。 翌日の東海岸のバーリは少し遠いので、少しでも距離を稼ごうと、西海岸のナポリ には泊まらずに内陸のべネヴェントまで行くことにしました。駅で切符を買おうとする と1時間半もかかるのに、たったの4ユーロでした。ユーロ高で肝心の食べ物の値段 はおいしいけど余り安くないと感じますが、電車代は安いようです。夜しか着かない ので、念のために地球の歩き方に載っているホテルへ電話で予約しました。英語に 頼らずにイタリア語でホテルの予約程度はできるようになりました。 【いよいよアルベロベッロへ】 ![]() ![]() ![]() べネヴェントにも、円形劇場や凱旋門があり、魔女伝説のアルコールやチョコレート で有名なストレーガ社の直営店のバールがあり、そこで有名らしいアーモンド入りの ヌガーのトロンチーノを買いました。この店は特別で日本の喫茶店くらい立派な広い 店でした。 イタリアには、bar(バーと言うよりバール)が沢山あります。コーヒー好きの私は一日 に4〜5回は立ち寄ります。幸い、イタリア中あちこちにあります。「Un caffe, per favore!」(コーヒーを一杯下さい。)と注文するとあのちっちゃいエスプレッソが出てき ます。日本のコーヒーではブラックで飲む私ですが、エスプレッソには、イタリア式に たっぷりの砂糖を入れて飲みます。苦味の中にも味があり、イタリアのエスプレッソ は最高においしいのです。最近覚えたのが、カッフェ・マキアートでエスプレッソに数 滴泡状のミルクが混ざります。大抵の場合は立ち飲みです。たったの100円程度で す。でも、普通は狭いバールですが、よく見ると所狭しとリキュール類やチョコやトイ レットペーパーや色々な物が積んであります。店によっては、軽食が置いてあり、私 はあまり好きではありませんが、日本でも有名になったパニーニも食べれます。スロ ットマシーンがあったり、トトカルチョがあったりもします。 イタリアにはコンビニがないそうですが、このどこにでもあるバールがまさにコンビニ の役割を果たしているようです。ちょうど、昔の日本の駄菓子屋のような感じです。 無機質なマニュアル漬けのスターバックスのようなチェーンではなく、二度も通えば 顔を覚えてもらえます。ですから、この国にはほとんど大手のコーヒーチェーンの進 出は厳しいようです。喫茶店も個性を競い合っているようです。この国らしくて好きで す。 エスプレッソやカプチーノはおいしいのですが、時々、特に朝食時はたっぷりと普通 のブレンドコーヒーが飲みたくなります。そういう時は、カッフェ・ルンゴ(lungo とは英 語の long の意味)と注文すれば、ホテルの朝食ではピッチにたっぷり入ったコーヒ ーを持って来てくれます。エ・ラッテ(英語でアンド・ミルク)と付け加えれば、暖かいミ ルクがピッチで来ます。両方同時に注げばフランス風のカフェ・オーレにもなります。 カッフェ・アメリカーノと呼ばれることもあります。でも、心配しなくても「アメリカン」コ ーヒーにはほど遠く、エスプレッソをお湯で薄めた程度で、かなり日本のブレンドコー ヒーよりは濃い味です。 昼には、べネヴェントを出てバーリの中央駅に着きます。途中から東海岸のアドリア 海が見えてきます。その前には南イタリアらしく、車窓からはオリーブやぶどうの木 が沢山見えました。よく例えられるイタリアの足で言えば、ここバーリはかかとにあた ります。そこで、私鉄に乗り換えて一気に目的地の一つ、アルベロベッロへ行きまし た。駅前にホテルを見つけチェックインして、暗くなる前に早速とんがり屋根のトゥル ッリ(単数形はトゥルッロ)を見に行きました。少し斜面の丘に沢山の家が並んでいま す。トゥルッリは近くで見ると、確かに平たい石灰岩を積んで円錐形にしています。 下の壁は白色です。アメリカのニューメキシコ州のアドビと同様に夏は涼しく、冬は 暖かいそうです。でも、アドビと違って家自体の背が低いです。普通の民家もありま すが、多くはお土産屋だったり、お店だったり、レストランになっています。丘の上に は、トゥルッリの教会もあります。 ![]() ![]() ![]() お土産屋の一軒で、元気のいいおばちゃんがいました。日本のマスコミに取り上げ られたようで、日本人に盛んに声をかけていましたが、団体客は売りつけられるのを 恐れているのか見るからに引いていました。私は恐くないので、近寄ると NHK,TBS 等の日本のテレビや、多くの雑誌に取り上げられた証拠を沢山見せてくれました。 みんな、南イタリアのマンマとして紹介していました。私にはよくわかりませんが、特 殊な織物のお店のようでした。このおばちゃんによると、世界遺産同士の白川郷の 白川村とアルベロベッロは姉妹都市になったそうで、このおばちゃんは日本に招待 されて、着物をもらったそうです。 夜は、郷土料理店を見つけました。前菜がすごいです。私の好きなオリーブの酢漬 け、なす・パプリカ・ズッキーニ等のオリーブ炒め、新鮮で真っ白なモッツァレラチー ズ等が相当なボリュームです。今回の旅行中の発見で、モッツァレラチーズは日本 の豆腐のように、水に入れられて流通し、新鮮さが大事なようです。しかも鮮やかな 真っ白です。小蛸の煮たのも出ました。そして、パスタはここプーリア州の名産のオ レキエッテ(耳たぶのような形のパスタ)です。スパゲッティより特別おいしいとは思 いませんが、少し違った食感を楽しめますし、もちろん見た目が面白いです。それか ら、メインの肉料理です。もちろん、デザートまでついています。これで25ユーロ(約 4千円)は安い! この夜は電話が一仕事です。AFSの知人で娘さんがこのアルベロベッロの近くのタ ーラントに今年の7月まで留学していたので、そのお宅に泊めてもらおうと思ってい るからです。その知人から一応連絡はしてもらっています。前もって、必要な単語を 電子辞書で調べ、電話をしました。お母さんが出ました。明日か明後日行くので泊め て欲しいと言いました。大体は通じているようですが、少し不安でした。すると、同じく 昨年AFSでアメリカに留学していて帰って来た娘さんに代わってくれました。英語で 安心して確認できました。明日の方が都合はいいということで、しかも着くのは午前 中がいいということでした。 翌朝は、もう一度トゥルッリを見に行きました。写真も昨日の夕方と朝とでは、太陽 の関係で違った感じになります。昨日のマンマにも会い、「ボン・ジョルノ」と挨拶する と、朝のコーヒーでも一緒に飲まないかと誘われました。本当にきさくな明るいおば ちゃんです。でも、朝食をホテルで摂ったばかりだったので断わってしまいました。 【ターラントの港町】 幸い、アルベロベッロからターラントまでは、バーリからと同じ私鉄で1時間ちょっとで す。ここターラントはイタリアの足で言えば、土踏まずの地中海岸にあります。10時 半頃着くと、早速お父さんに電話して駅まで迎えに来てもらいました。私と同年代で す。いきなり、教会や港にある城や旧市街と新市街を結ぶ橋を観光案内してくれま した。軍港のある港町のようです。12時半頃には高校の授業が終わった(早い!) 実の娘、ノルマとアメリカからの今年の留学生の男の子、マックスとを迎えに行き、 一緒に家に帰りました。 しばらくすると、午前中は仕事だったらしいお母さんも帰って来て、2時くらいから家 族全員そろってのお昼ご飯です。メニューは昨夜初体験のパスタのオレキエッテで した。トマトソース味にチーズが少しかかっています。デザートは焼き栗です。コーヒ ーは家庭用のエスプレッソ・マシーンで入れてくれます。でも、やはりバールのエス プレッソほどはおいしくないです。 そして、日本人には羨ましい限りの、聞いていた通りの長い家族団らんの時間が2 時間くらいありました。観察していると、娘のノルマはお父さんにべったりとくっついて います。いかにも、お父さん大好きです。我が家では、日本の多くの家庭のように、 父親の私ににじり寄ってくるのはペットの犬だけです。信じられない光景ですが、こ れが家族の絆の強い南イタリアなのでしょう。 ところで、お父さんは家庭医の開業医だそうで、この日木曜日と火曜日は、午後4時 半から8時半までの仕事だそうで、4時過ぎにようやく仕事に出かけました。でも、9 時には帰って来ました。月、水、金は朝8時半から12時半までの仕事だそうです。 ですから、結局毎日2時から4時までは家族団らんで食事をゆっくり楽しめるので す。もちろん、土・日は休みだそうです。つまり、1週間の労働時間は4X5=20時間 だけです。羨ましい!私が若かったら、本気でイタリアで医者をすることを考えたでし ょう。 5時頃、今度はお母さんがマックスと私を連れて、繁華街を案内してくれました。マッ クスのアメリカの家には今年日本人のAFSの留学生が来ているそうで、私が彼の名 前を聞いた時に、カタカナでマックスと書いてくれました。彼が Taranto へ留学すると 言うと、みんな何でカナダに留学するのだと言ったそうです。何故なら、Toronto のこ とと勘違いされたからのようです。ここはAFS関係者が多く、AFSファミリーです。私 が今回の貴重な経験をできているのもそのおかげです。我が娘と同じでまだ2ヶ月 にもならないはずなのに、イタリア語もかなり理解できているようで、私に通訳してく れました。かなり賢そうな子です。今、ミラノにいる我が娘はまだまだイタリア語がほ とんど理解できずに苦労しているはずなのに。 お母さんはマックスと私にも聞き取れるように、ゆっくり、はっきりと喋ってくれます。 但し、私は音としては大分聞き取れるようになったものの、語彙が少ないので余り理 解はできませんが。留学生には理想的なお母さんのようです。私は、35年も前のア メリカに留学中の自分を思い出して、非常に懐かしい気分でした。 ![]() ![]() ![]() 夜は、8時過ぎに家に戻ったのですが、しばらくは静かな時間でした。9時半過ぎて 私が夕食はあるのだろうかと心配していると、ようやくピザを食べに外食するというこ とでした。ここでも、前菜がすごいのです。きっと南イタリアの特徴なのでしょう。三段 重ねの三皿セットの前菜が8セットくらい出て来ました。もうこれだけでかなり腹一杯 です。ようやく、ピザが来ました。真っ白なモッツァレラチーズに真っ赤なミニトマトで す。見ただけでおいしそうですが、さすがに2切れでギブアップしました。 翌朝は、次に世界遺産のマテーラに行く私のために、お母さんがバス停まで送ってく れて、ちゃんとバスが出るまで見送ってくれました。たった24時間の滞在でしたが、 お陰で普通の旅行では絶対に経験できない、貴重な体験ができました。しかも、実 はこれは偶然で、出発間際にアルベロベッロだけには行きたいと地図を見ていた ら、知人から聞いていた名前のターラントがすぐ近いと気が付いて、慌ててグレコ家 を紹介してもらったのです。 北イタリアは背の高い「白人」が多いですが、南イタリアは歴史的にギリシャやトルコ に侵略され、アラブの影響も大きく、背の低い人も結構います。今回、興味を持って 人の顔を眺めていたら、やはり南イタリアは「混血」が多いようで、微妙な顔立ちの 人が多いです。グレコ家は全員小柄で私より背が低く、背の低い私にとっては外国 で背の低い人に囲まれると言う珍しい体験でした。 【南イタリアの主要都市、バーリへ】 ![]() ![]() 覚悟していた通り、交通の便の悪い南イタリアの田舎で、バスの乗り換えにジノーザ で数時間かかり、ようやく目的地のマテーラに着きました。ここは、サッシ(洞窟住 宅)で有名な所です。眺めのいいパスコリ広場に行くと、日本人のグループが絵を描 いていました。旅行業界の用語で SIT(special interest tour)ツアーのようです。絵 を描くのが目的のツアーです。私が目指している医師同行ツアーも一種の SIT ツア ーだと思っています。幸い、ここマテーラからバーリまでは私鉄があるので、少しは 便利です。夕方には、最終目的地のバーリへ着きました。一度通過したこの町は南 イタリアの中心地のようで、椰子の木が沢山あり、南国だと感じさせます。ここでは、 最後なので少しはましなホテル、それも旧市街や海岸に近い所を選びました。 地球の歩き方に載っていた高級レストランに行くと、ここでも前菜がほとんど食べ放 題です。それから、オレキエッテのパスタと鯛に近い魚のオリーブでの丸焼きのよう な料理を頼みました。大分、南イタリア料理がわかってきました。非常に満足です。 海に近いところでは、魚介類も新鮮でおいしいです。 翌朝は、ジョギングです。海(アドリア海)を見ながらのジョギングは最高です。もちろ ん、腹を減らしておいしいものを沢山食べるためです。今回は、私の貧乏旅行の原 点に帰って、ホテルは現地で安そうなのを選び、時々ジョギングをしておいしいもの を腹一杯食べられるように準備していたのです。 ここでは、たいした目的もないのでのんびりウィンドウショッピングし、赤ちゃんが生 まれた姪のために、イタリアらしいベビー服を買いました。探すのに少し苦労しまし たが。昼食の店も、本でお薦めの地元で評判の店で大正解でした。またもや、前菜 食べ放題です。珍しく、アメリカで大好きだった真っ赤なビート(赤カブ?)もありまし た。ロールした牛肉のトマト煮が有名らしく、なかなかおいしかったです。 ![]() ![]() 夜は、ジョギング中に見つけていたペスカトーレ(もうほとんど日本語になっています が、漁師という意味)という名前のレストランです。港の近くですし、いかにも新鮮な 魚がありそうです。隣のカップルの前菜を見ていたら生うに、生はまぐりまで含めて 10皿くらいあります。圧倒されて、写真を撮らせてもらいました。私は、ムール貝を 味わいました。季節はずれで残念だった春のブリュッセルと違い、今回はあちこちで ムール貝を味わいました。シーフードのリゾットを注文してみましたが、米のアルデ ンテという感じで初めてこんなにおいしいリゾットを食べました。日本で食べたリゾッ トは、所詮焼き飯や雑炊程度だと思っていましたが、全然別の食べ物でした。 【ローマから日本へ】 最後の日は、朝早くローマまで5時間半の特急で一気に直行です。料金はたったの 38ユーロです。2等ですが、十分です。ヨーロッパの列車の1、2等の差はほとんど ないので、2等をお薦めします。1等だと値段は1.5倍します。ローマ駅では1時半 を過ぎていましたが、最後の食事は大事なので、地元の人でにぎわっているという 店を本で選んで探しましたが、見つかりません。道に迷っていると、狭い通りに一軒 レストランがあり、雰囲気からこれだと思い入りました。大正解で、観光客でなく地元 の客でにぎわっていました。えびのリンギーニ(スパゲッティの太麺)もおいしく、トマ トソース味のステーキも最高でした。ここでも、若いお嬢さんが食べ放題状態の前菜 を食べていました。 ![]() ![]() 隣の一人で食べていたおじさんに声を掛けられましたが、ここはローマでも一番おい しいから今度ローマに来る時も是非来いと大絶賛でした。旅の実質最後の食事をお いしく終えたので大満足で得した気分になりました。腹ごなしに、テーベ川沿いをず っと歩きました。バチカン帝国にも行ってみましたが、広場がものすごく広く、こんな 所で演説すれば一万人くらい集まれるのではと思いました。丁度、ナポリで立ち寄っ たプレビシート広場に2日後にローマ法王が訪れ、演説するのをテレビで放送して いるのを偶然見たのを思い出しました。 帰りの飛行機は、新婚旅行の帰りでエアーフランスのストのおかげで、かろうじてこ の日航便に振り替えられたカップルが隣でした。20年前の私のように、気ままに24 日間くらいイタリアを回ったそうです。私の場合は、ヨーロッパ7ヶ国でしたが。同じよ うな旅好きなので、ずっとイタリアを中心に旅行の話しで盛り上がりました。おかげ で、あっという間に成田まで着きました。滑走路に誤進入機がいるらしくて、着陸をや り直すと言うハプニングはありましたが。
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